あなたは夜、布団に入って眠るまでどれくらいの時間がかかりますか?
なかなか寝付けずに困っているという人も多いと思いますが、
実は寝付くまでの理想的な時間は16分と言われています。
布団に入ってすぐに眠ってしまう人はむしろ要注意。
体が疲れているサインなので、普段より睡眠時間を確保するなどの対策が必要です。
反対に寝付くのに20分以上かかるという人は、寝付きが悪い状態といえますが大丈夫。
寝付きの悪さは、寝る前の過ごし方を工夫することで、寝付きを良くすることが出来る可能性があります。
具体的にどんなことをしたら良いか、この記事で紹介しています。
誰でも手軽に出来る内容ばかりなので、寝付きが悪くて悩んでいる方はぜひ見ていってください。
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寝る前はブルーライトを浴びない
光を浴びることで睡眠ホルモンと言われているメラトニンの生成が抑制されてしまいます。
中でもスマートフォン、パソコンやタブレットから発せられるブルーライトは特にメラトニンの生成を阻害してしまいます。
具体的には1000ルクス(白色蛍光灯ぐらいの明るさ)のブルーライトの下に1時間いるだけで、メラトニンの分泌レベルが下がってしまうことが実験から分かっています。
ブルーライトが睡眠に悪影響を与えるというのは世間でも知られるようになってきて、ブルーライトカットのメガネを掛ける。スマホの機能で画面の色を暖色系にするなど対策方法も出回っています。
しかし、一部の研究では上記のような対策に効果がないという指摘もされています。
本当に睡眠の質を上げたいのなら寝る2時間前からはブルーライトが出るものは触らないという対策をしたほうが確実です。
SNSを見ない
ブルーライトと同じくらい寝る前に見てはいけないもの、それがSNSです。
SNSを通じて様々な情報を得ることで刺激となり、休息モードに入ろうとしていた脳が一気に覚醒してしまいます。
更に、SNSでは自分と他者を比較してしまいストレスに感じる、不安感が増すなどメンタルへの悪影響を与えます。
メンタルの状態が悪いと寝付きや睡眠の質も悪くなってしまうので、寝る1時間前からSNSは見ないで読書をするなどスマホに触らない習慣づくりをするのがオススメです。
眠る90分前にお風呂に入る
体を睡眠モードにするには「深部体温を下げる」ことが重要と説明しましたが、
深部体温を下げるのに最も有効な方法が「お風呂に入る」ことです。
体温が上がってしまい逆効果では?と感じるかもしれません。
たしかにお風呂に入ることで一旦深部体温が上がりますが、お風呂から上がると拡張した血管が体の熱を放出して、急激に深部体温が下がります。
このとき深部体温が下がるまで90分~120分ほどかかるため、90分前にはお風呂から上がっているとベストな状態です。
反対に寝る直前にお風呂に入ってしまうと、深部体温が上がったままなので寝付きが悪くなってしまいます。
忙しくて帰りが遅くなった日は、翌朝早く起きてシャワーを浴びるほうが睡眠の質的には良いかもしれません。
手を洗う
眠る90分前にお風呂に入ることが難しいという人は、代わりに手を洗ってみましょう。
温水や冷水で手を洗うことでも、体の熱が放出されて眠気が出てきます。
ポイントとして、手を洗った後は完全に乾かさないでおきましょう。
水が蒸発すると皮膚の表面から熱が放出されて、体の深部体温が下がります。
手が濡れているとスマホを触る気が起きないので、ブルーライトカットにも役立ちます。
部屋の明かりを暗くする
夜眠るときの照明は「暗くないと眠れない」「真っ暗だと心配で眠れない」など好みが分かれるところですが、科学的には「できるだけ暗くする」のがオススメです。
睡眠ホルモンのメラトニンは光によって分泌が抑制されます。
そのため、寝室は可能なできる限り暗くすることで眠りにつきやすくなります。
具体的な方法としては
- 遮光カーテンや雨戸をしめて外からの光をシャットアウトする
- パソコンやスマホを寝室では使わない
- エアコンなどのランプの光がきになる場合は、マスキングテープで隠す
などが良いでしょう。
また、就寝時間に向けてリビングなどの照明を少しずつ暗くするというのも有効です。
夕方以降、徐々に照明の明かりを落とすとことで、自然のリズムに近い形で睡眠ホルモンの生成を促進出来ます。
最近の照明は、明るさを何段階化に調整出来るので、6時から2時間毎に1段階暗くする等、ご自宅の照明器具の機能と相談して調整すると良いでしょう。
しかし、毎日照明の調整をするとなるとかなり面倒な作業になります。
そこでオススメなのがスマート照明。
スマート照明なら予め設定をしておけば、指定の時間に自動的に光量や色を変えてくれます。
安いものだと1000円台から購入可能なので、とりあえずリビングの照明だけでもスマート照明に変えてみてはいかがでしょうか。
考えていることを書き出す
寝る前に不安な感情を抱えていると寝付きが悪くなり、睡眠の質も低下してしまいます。
あなたも、翌日の仕事やデストが不安でなかなか眠れなかったという経験があるのではないでしょうか。
そんなときにオススメなのが、頭の中に思いついたことをすべて書き出すことです。
この方法は心理セラピーなどでも用いられる「認知行動療法」の一つで、
- 現状が整理され、明確に見えるようになる
- 自分を客観的に見ることが出来て冷静になれる
- 心を癒やすことが出来る
- といった効果が期待できます。
「書き出す」という方法にも2パターンあります。
エクスプレッシブ・ライティング
筆記開示とも言われる方法で、ジェームス・ベネペーカーによって考案されたテクニックです。
最高のメンタルコントロール術と考えられており、
- 良質な睡眠を得られる
- 自制心が高まる
- 人間関係のストレス緩和
- 面接や試験などで緊張しにくくなる
といった効果も期待されています。
やりかたは簡単で、8分~20分かけて自分が抱えている悩みや不安を上に書き出すだけ。
作業としてはこれだけで良いのですが、いくつかルールがあります。
エクスプレッシブ・ライティングの4つのルール
- ベッドに入る1時間以上前に行う
- 書く手を止めない
- 本心、本音を書く
- 書いたら捨てる
ベッドに入る1時間以上前に行う
寝る直前に色々思い出してしまうと眠れなくなる可能性があります。
寝る前から1時間あいていれば、仕事帰りやお風呂上がり等に行っても構いません。
書く手をとめない
とにかく書き続けることが重要です。
何も思いつかない場合は「何も思いつかない」と書き出してください。
本心、本音を書く
書いた内容は誰かに見せることはありません。
恥ずかしい、不謹慎だという気持ちは一旦置いといて、自分の本音をすべてぶつけましょう。
書いたら捨てる
このテクニックの目的は「書くこと」です。書いた内容見返す必要はありません
書き出した紙はくしゃくしゃに丸めて捨ててしまいましょう。
エクスプレッシブ・ライティングの効果は4日間続けないと効果が薄れてしまいます。
時間の取れる週末から始めて、少しずつ習慣化を目指していくと良いでしょう。
プレディクション
明日の予定を書き出す「プレディクション」というテクニックも有効です。
やり方は簡単で、明日の1日の流れをストーリーとして書き出すだけ。
例としては
- 朝起きたら、出社前に30分本を読んでから家を出て
- 通勤電車でお気に入りのYoutube動画を見て
- 会社についたら昨日やり残した仕事を午前中に済ませて
- 〇〇案件については上司から反対意見が出ると思うが、いつものことだから上手く切り抜けて
- ランチは後輩の〇〇を誘って、最近できた定食屋に行って
- 昼休み直後は眠くなるだろうから、コーヒーを飲んで気合を入れ直し
- 午後のプレゼンは資料の準備は万全だから、自身を持ってやって
- 夕方までに溜まったメールに返信して、残業しないで帰宅して
- スーパーで夕食の食材を買って
- 最近は肉料理が続いたから、ヘルシーに魚料理でも作ろうかな
という具合に明日の自分の1日を予測しておくだけでOK。
ポイントは「◯時までにAの仕事を仕上げる」など予定の確認にならないようにすること。
人間はまだ見ぬ未知のものや、どうなるかわからない未来に対して不安を感じるもの。
翌日の1日の流れを詳細な予測を立てて紙に書き出すことで、「明日はこんな感じかな」と眠りを妨げる明日への心理的な不安を軽減することが出来ます。
脳にベッドは眠る場所だと認識させる
ベッド(眠る場所)と睡眠に関連性を持たせることで、ベッドに入った際に体が睡眠モードに入りやすくなります。
関連性を強くするにはどうしたら良いかというと、「ベッドの上では寝ること以外は禁止する」ことです。
ベッドの上で仕事や勉強、ゲームなどを行ってしまうと、ベッドと睡眠以外の関連性が作られてしまい、脳が睡眠モードに入りにくくなってしまいます。
逆に言えば寝るときだけベッドに入ってさえいれば、だんだんと脳がベッドと睡眠を関連付けてくれます。
ベッド以外にくつろげるスペースが無い方は、ソファ、ビーズクッションや座椅子などが置けないか検討してみても良いでしょう。
一方で注意しないといけないのが、「なかなか寝付けない」「ベッドの上でイライラする」という経験もベッドと関連性を作られてしまうということ。
「1時間以上ベッドで横になっているけど寝付けない」「ベッドに入ったけど明日のことが不安で眠れない」こういった経験は誰しもあると思います。
この状態が何度も続いてしまうと脳がベッドと不快な状態を結びつけてしまい、余計に寝付きが悪くなってしまいます。
これを防ぐためにはベッドに入って不快な状態、気持ちが15分以上続いたら一度ベッドから出るという対策が有効です。
矛盾しているように感じるかもしれませんが、「ベッド」と「寝付けなくてイライラしていること」の関連付けを断ち切ることが重要と多くの専門家も推奨しています。
ここでポイントなのが、目が冴えていてもリラックス出来ている状態ならそのままベッドで過ごしてもOKなこと。
あくまで「イライラ」「不安」などネガティブ感情があるかないかで判断するのが大切です。
ベッドから出た後は別室に行っても良いですし、心が休まる音楽を聞く、照明を少しつけて読書をするなどして過ごすのがオススメ。
しばらくして眠気が出てきたらベッドに入りましょう。
まとめ
この記事では寝付きを良くするナイトルーティンを7つ紹介してきました。
身体、心、環境と様々な角度からアプローチできる方法を紹介したので、
「これなら出来そう」「自分に合いそう」というものがあったら、ぜひ試してみて下さい。
「今日眠れるかな」と不安になること事態が、寝付きの悪さの原因となります。
寝付きが良くなる行動をすることで、「今日はこれをやったから大丈夫」と布団に入る前の不安を払拭することにもつながります。
睡眠は私達の健康の源、良い眠りにつけるように少しずつ改善していきましょう。