あなたは、毎日を「集中」して過ごせていますか?
現代は社会は情報に溢れていて、スマホひとつで無数の情報にアクセスすることが出来ます。
便利なことですが、反面情報量の多さによって、知らないうちに私達の集中力は奪われているのです。
なぜかと言うと、原始時代から人間の脳はあまり進化しておらず、現代社会の情報量についていけていないのです。
しかし、諦める必要はありません。
なぜなら科学的に根拠がある集中力を高める方法は豊富にあるからです。
この記事では様々な著書から科学的に根拠のある「運動」に関する集中力を高める方法を抜粋、解説していきたいと思います。
「運動」が「集中力」を上げる3つの理由
「運動」と「集中力」
無関係そうに見えますが、運動をすることで集中力が上げられることは科学的にも認められています。
その中でも大きな理由は次の3つです。
- 脳の血流が改善する
- ドーパミンが放出される
- 脳の神経が育つ
1.脳の血流が改善する
運動をすることで脳を含めた全身の血流が良くなります。
血流が良くなることで脳に運ばれる酸素や栄養素が増加し集中力がアップします。
2.ドーパミンが放出される
運動することでドーパミンが分泌されます。
ドーパミンには情報処理能力を高めたり、余分な情報を排除する効果があります。
3.脳の神経が育つ
運動することで脳に様々な刺激が入ります。
その結果、
- 海馬の神経細胞を増やし記憶力がアップする。
- 脳神経の成長を促進
- 脳の容量が増える
など、沢山の良い影響を脳に与えてくれます。
運動をすることは短期的に集中力を上げるのはもちろん、長い目でみると脳を育てることにもなるのです。
10分間のウォーキングが集中力を高める
運動によって集中力を高めるためにはどれくらい運動したら良いのでしょうか。
本によって時間や運動強度の幅がありますが、10分間のウォーキングでも集中力を上げる効果が見込めるようです。
ウエスト・ロンド大学の研究では、10分間エアロバイクを漕いだグループは何もやっていないグループと比べて脳機能が高まったという結果が出たそうです。
この結果から、中高強度生活活動が脳のパフォーマンスを上げるという結論が出されています。
「中公強度生活活動」というのは早歩きからランニングのイメージだそうです。
つまり、10分間早歩きでウォーキングをするだけでも、集中力が上がることがこの実験で証明されているのです。
10分間のウォーキングぐらいなら通勤、通学のどこかに取り入れる事が出来るでしょう。
運動には他にも沢山のメリットがあるので、移動時間だけでも運動出来るよう意識してみてはいかがでしょうか。
「運動」しながら「頭を使う」=集中力アップ
作業をする前だけでなく、作業中にも運動をすることで集中力を上げることが出来ます。
国立長寿研究センターの研究では、軽度認知障害100人に対して、
「運動+頭を使う」グループと「健康講座だけを受ける」グループに分けて半年間観察を行いました。
その結果は「運動+頭を使う」グループ は脳の萎縮を防ぎ、記憶力が改善したというものでした。
別の研究では、歩きながら単語を記憶をしたグループは、普通に記憶だけしたグループより20%多くの単語を覚えられるという結果でした。
なぜ、このような結果になったのかと言うと、運動をしたことで前頭葉の血流がアップしたためです。
前述したとおり、脳の血流がアップすると脳の働きが活性化され、集中力や記憶力がアップするのです。
とはいえ、運動をしながら頭を使えと言われても、どうしたら良いかイメージしにくいですよね。
具体的なやり方としては、「部屋の中を歩きながら本や単語帳を読む」という方法が紹介されています。
運動や頭を使う作業については、難しすぎると良くないと言われているため、これぐらいがちょうど良いのでしょう。
部屋が狭くて歩き回れないという方にはステッパーを使うのがオススメです。
集中することが出来る上、20~30分もすると結構汗が出てきて、十分な運動にもなります。
この方法を1日20~30分行うだけでも、読書、運動に取り組めるため、生活改善したい方は是非試してみて下さい。
「アクティブレスト」で脳のメモリを開放しよう!
会社や学校から帰って来ると、ヘトヘトでなにも手がつかないという人も多いのではないでしょうか。
そんなときには、あえて運動をして集中力を回復する「アクティブレスト」がオススメです。
「アクティブレスト」とは、適度な運動を行うことで脳の疲労を回復させる休息法です。
運動することで脳の血流が改善し、集中力が高まることは繰り返しお伝えしてきました。
これは疲れた脳にも有効で、ウォーキングを10分行っただけでも効果があると言われています。
本格的に取り組む場合は、中強度の有酸素運動を30分~45分行うのが良いとされています。
筋トレを追加すると更に効果があります。
ハイパーアクティブブレイク
平日にそんなに運動する時間がないと言う人もいるでしょう。
そんな方は、ウォーキングより更に激しい運動をすることで、時間をかけずに集中力を回復することが出来ます。
マギル大学の実験データによると、エアロバイクで15分間スプリントを行った被験者は、その後の認知タスクの成績が大幅に改善しました。
激しい運動には、かなりの集中力アップ効果があるようです。
このような現象が起きるのは、激しい運動が脳のメモリを開放してくれるからです。
スプリント等、心拍数の限界まで体を動かすと、誰でも難しいことは考えられなくなるでしょう。
そのおかげで、脳に溜まっていたストレスが解き放たれ、大きなリフレッシュ効果が生まれ、次の作業への集中力が上がるのです。
ハイパーアクティブブレイクの条件を満たす条件は一つだけです。
「運動の強度は、息が荒くなって会話が出来ないレベルを目指す」
これを満たしていれば、運動の種類は問いません。
私は、集中力が切れて来たときには、HIITトレーニング(高強度インターバルトレーニング)を行っています。
5分~15分で出来て、終わったは爽快感を感じられ、低下していた集中力も回復します。
煮詰まってきた、集中できないと感じたら、騙されたと思って10分間運動してみて下さい。
その10分間があなたの生産性をあげてくれるのです。
まとめ
今回は「運動」によって集中力を高める方法を紹介しました。
- 作業の前に10分間ウォーキングをする
- 軽い運動をしながら頭を使う
- 集中力が落ちてきたら、運動をする
どの方法も今すぐ出来るものばかりなので、1つで良いので試してみて下さい。
きっとあなたの集中力が上がるのを実感できるはずです。
集中力を上げる方法を他にも紹介しています。
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運動には集中力を上げる以外にも様々なメリットがあります。
集中力を上げたいということをきっかけに、運動する習慣を作ってみてはいかがでしょうか。
参考文献
自分を操る超集中力
神・時間術
行動最適化大全
絶対にミスをしない人の脳の習慣
ヤバい集中力