自分を変えたい、仕事で成功したいと読書をしたけど、「読んだ本の内容を思い出せない」という経験をしたことはないでしょうか。
本の知識を吸収したいのなら、記憶力を高めるための工夫が必要になります。
この記事では、読書で学んだ内容が記憶に残りやすくする方法を5つ紹介していきます。
好奇心を刺激する
「自分の持っている知識」と「本の中に書かれた自分が知らない知識」の差を意識することで、好奇心が刺激され読書の内容が記憶に残りやすくなります。
人は知識のギャップに気づくと、反射的にその空白を埋めたくなる心理が働くからです。
この心理を利用して記憶力を高めるテクニックが「キュリオシティ・ギャップ」
クイズに答えている間の被験者の脳の動きをfMRIという機械でチェック。
・トリビアの内容は、ビートルズのバイオグラフィー、恐竜の生態、世界で最も長い駅など多種多様。
実験の結果は
- 脳の好奇心を司るエリアが活性化した被験者は71%の確率で答えを記憶。(活性化しなかった被験者は54%)
- 好奇心エリアが活性化している時、同時に海馬も活性化する傾向が見られた。
研究チームはこれらの結果から、文章を記憶に残すには、好奇心によるドーパミンの分泌が大きな影響を与えていると考えられる。とまとめています。
それでは、実際にどの様に好奇心を刺激したら良いのでしょうか。
やり方は簡単です。読書をする際にノートを活用しましょう。
- ノートを開いて、これから読もうとしている本のジャンル、テーマを確認。
- 見開き左ページに「ジャンル、テーマ」に関して自分が知っている知識を書き出す。
- 本の目次を流し読みして、右ページに興味、関心がある見出しを書き出す。
この作業をすることで、自分の知識の延長線上にある新たな情報が整理され、好奇心を刺激します。
その状態で本を読み始めることで、内容の理解度と記憶力が高まり、内容が頭に残りやすくなります。
また、「自分の持っている知識」と「本の中に書かれた自分が知らない知識」の差を意識することで、
読まなくても良い箇所を把握するのにも役立ちます。
繰り返し読む
本を覚えるためには「繰り返し」読むことが重要です。
「当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、ただ読めば良いという訳ではありません。
適切なタイミングで読み返すことが重要です。そのタイミングとは「忘れた頃」
何故「忘れた頃」が良いのかというと、私達の脳は生存に関わる重要な情報を優先して記憶するように進化してきからです。
脳には省エネ機能が備わっており、重要でない情報はどんどん忘れていってしまいます。
そこで、「わざわざ思い出そうとしている=重要な情報に違いない」と脳に刺激を与えることで、記憶の定着につながるのです。
分散学習
上記の理論を生かした学習法として「分散学習」があります。
こちらは、一定の時間を空けて想起し直すことで、脳に刺激を与え、記憶の定着率を高めるといった学習法です。
どのくらいの間隔を空けると良いのかというと、以下の表のとおりになります。
1回目 | 1~2日後 |
2回目 | 7日後 |
3回目 | 16日後 |
4回目 | 35日後 |
5回目 | 62日後 |
この表は、ビョートル・ウォズニアックという研究者が、人間の記憶が薄れていく時間の平均値をベースに組み立てられたスケジュールになっています。
ここまで細かく読み直すのは大変という場合は、次のスケジュールで読み返すのがおすすめです。
- 1回目 1日後
- 2回目 1週間後
- 3回目 1ヶ月後
更に短時間で済ませたい場合は、読みながら覚えるのではなく、一旦本を閉じて読んだ内容を思い出すだけでも効果があります。
歩きながら読む
運動をしながらインプット作業を行うことで、通常より記憶力がアップすることが証明されています。
運動によって脳の血流が良くなり、活性化。記憶力や集中力が引き出されて質の良い読書が出来ます。
中でも手軽に出来てオススメなのが「歩きながら」読書をすること。
歩きながら単語を記憶してもらうという実験を行ったところ、
「歩きながら記憶したグループ」は「何もしないで記憶したグループ」より20%も多くの単語を記憶することが出来たという結果でした。
とはいえ、家が狭い、家族と一緒に住んでいるなど「家の中をウロウロしながら読書は出来ない」という人も多いでしょう。
そんな人にオススメなのが、ステッパー
人ひとりが立てるスペースがあれば、その場で運動をしながら読書をすることが出来ます。
メンタリストのDaiGoさんも、ステッパーを使用しながらの読書を推奨しており、こちらのステッパーを使用して読書をしているそうです。
こちらはプロのスポーツ選手のトレーニングにも使われるほど耐久性も高く、オススメしています。
しかし、いきなりこの値段のものをぽんと購入出来る人も多くはないでしょう。
ステッパーを試してみたいという人にはこちらの商品がオススメです。
私はこのステッパーを2年ほど使用していますが、故障することなく快適に使えています。
乗る向きによって2通りの負荷がかかるので、その時の気分や鍛えたい部位に応じて使い分けられるのでおすすめです。
アウトプットする
覚えたいと思った内容や読書した感想をアウトプットすることで、記憶の定着率が高まります。
アウトプットの方法は好きなものを選んで良いですが、可能なら「他人に見られる場」で発信をするのがオススメです。
他人に見られると思うとプレッシャーがかかり、ノルアドレナリンという脳内物質が分泌します。
ノルアドレナリンには集中力、記憶力を高める作用があります。
更に「これを読んだら発信をしなきゃ」と思うと、発信する前提での読書となり集中力アップや頭の中を整理しながら読書することが出来ます。
寝る前に読む
寝る前の15分間は「記憶のゴールデンタイム」と言われていて、記憶に残したいことを覚えるのに適しています。
なぜ、この時間が良いのかというと、人は睡眠中に記憶の整理や定着を行っているためです。
加えて、覚えたいことをインプットした後に、他の行動をしないことで「記憶の衝突」が起きません。
そのため、脳が余計な情報処理を行う必要がなく、効率よく記憶の定着が行えるのです。
夜間に勉強を行い、眠るまでの2時間に「なにもしない群」と「映画を観る群」に分けて、翌日にテストで記憶の定着率を調べた研究があります。
その結果は「何もしない群」の成績の方が良かったというものでした。
寝る前はついスマホを見たくなりますが、過ごし方としてはもったいない。
15分だけ読書をして、効率よく知識を吸収しましょう。
まとめ
読書で得た知識を記憶に留めておく方法を5つ紹介しました。
- ノートに知っている知識と、本の目次に書いてある興味がある内容を書き出す。
- 1日後、1週間後、1ヶ月後と3回読み返す。
- ステッパーを使いながら、本を読む。
- 読んだ内容や感想をアウトプットする。
- 15分間本を読んですぐに寝る。
特におすすめなのが、寝る前の15分の読書。
お金も時間もかけずに実践することが出来、本の内容を覚えられるだけでなく、寝る前にスマホをいじってダラダラしてしまうのを防ぐことが出来ます。
読書で得た知識を記憶に残すことができれば、問題や困りごとが好転してきます。
取り組みやすいものを1つ選んで、今日から試してみて下さい。